【平成29年7月】 相手の身になって 7月 |
『相手の身になって』 今月も金子みすゞさんの自然や、花や鳥に眼を注いだ”やさしい”心の詩を紹介します。 雀のかあさん 子供が 子雀 つかまえた。 その子の かあさん 笑ってた。 雀の かあさん それみてた。 お屋根で 鳴かずに それ見てた。 人間のかあさんの立場から見たことと、雀のかあさんの立場から見た見たことを並べただけの詩ですが、私たちが日頃忘れている眼を教えられました。相手にも同じ命があり、それを守っている命もあるということです。生きとし生きるもの全てに同じ重さのいのちがあり、同じ大切ないのちを生きています。私の都合、私の気持ちだけでは、相手の悲しみも喜びもわかりません。みすゞさんのように相手の立場に心の軸足を移してあらゆるいのちを慈しみたいことです。 子どもたちは、みすゞさんのような眼で草花や、虫や鳥と接してくれることがよくあります。カブトムシの赤ちゃんや、キャベツについている青虫も、プランターにかくれているダンゴムシも、・・・・・。みんな同じいのちを持った友達です。 しかし私は、蚊に刺されるからと殺虫剤をまき、雑草は嫌い、いのちををいただかなければ生きていけない私たち人間です。申し訳ない、お恥ずかしい、私であります。(来月に続く) |